病院の選択は、なりより大切。
- 2010/05/28(Fri) -
またまた、釣りには全く関係のないレポートです。
興味のない方は、どうかスルーしてください。

今回の私が患った脳梗塞に対する治療は、結果的に失敗に終わりました。
脳梗塞に関しては、今後、発症する危険性は軽減されましたが、
合併症により右の内頸動脈が完全に閉塞してしまったことは、
私の今後の人生に大きなリスクとなってしまいました。

現在、医療技術は進歩し、特異的に難しい病気以外は、
ある程度の規模を持つ病院であれば、
それほど大きな差がない医療サービスを受けられると思っていましたが、
実際にはそうではなく、それほど難しくない医療行為であっても、
技術レベルの高い医師を揃え、
最新鋭の機器を整えた病院を選択すべきということを思い知らされました。
私の脳梗塞は、右の頸動脈に血栓やコレステロールが溜まって細くなり、
そこに溜まった血栓が何らかの要因により剥がれ血流に乗って脳に至り、
脳の血管を詰まらせたことによるものでした。
(※ 頸動脈に血栓やコレステロールが溜まることを頸部内頸動脈狭窄症といいます。)

このため、脳へ血栓が飛ばないように、頸動脈を切開し血栓等を取り除く、
血栓内膜剥離術という手術を行うこととなりました。

私が入院したH脳神経外科記念病院の医師からの事前説明では、
右の径動脈が50%程度まで狭くなっており、
ここから血栓が飛んで脳梗塞を起こす危険性があるため、
血栓内膜剥離術を行うことを強く進められました。

頸動脈の血栓内膜剥離術に関しては、
中村記念病院のHPなどから、
一般的には頸動脈の狭窄率が60~70%の場合に行うものされていましたので、
50%の狭窄率で手術を行うことの是非を医師に聞いたところ、
①手術をしなければ改善されるかどうかは不明、②手術を行うことで確実に回復する、
③合併症のリスクはゼロではないがほとんど考えなくてもいいレベル、との回答でした。
また、手術は難しいものではく、これまで300件以上行った手術において、
合併症を発症した事例はないとのことでした。

かみさんは、医療機器の会社に勤めているため、病院の技術レベルをある程度把握しており、
中村記念病院を10とした場合、H脳神経外科記念病院は5との評価が一般的であり、
知人からも中村記念病院への転院も進められましたが、
救急で私を受け入れてくれたことや、手術そのものは難しくないということから、
技術レベルが低くても、この病院で大丈夫だろうと判断し、
医師の薦めどおりに手術を行うこととしました。

5月12日の朝から約6時間の手術を受け、翌日の午前MRIで検査したところ、
しばらくして、医師が手術したところの一部が詰まっているとの報告がありました。
かみさんが来たところで、医師に別室に呼ばれ、ここで、合併症により、
一部ではなく、右の頸動脈が完全に閉塞していることを告げられました。

この合併症は、術後急性閉塞と言い、
事前説明で「ゼロではないがほとんど考えなくてもいいレベル」と言われたリスクのことです。
さらに、驚くべきことに、右の頸動脈の閉塞により左半身不随になるべきところ、
たまたま、左の頸動脈が脳全体に血流を供給したことにより、
半身不随に陥らなかったとの説明を受けました。
このような事態に陥った原因を医師に尋ねたところ、
体質的に血栓が溜まりやすいからではないかとの説明でした。

その後、かみさんといろいろ話し合いましたが、
腑に落ちない点が多々あり、この病院と医師は信頼できないので、
とにかく、一日も早く退院し、中村記念病院で再度治療を受けようということにしました。

とはいえ、このまま何も言わずに退院するのも癪なので、
退院日に医師との今後の治療方針の打ち合わせの際に次のとおり申し入れを行いました。

1 術後急性閉塞にリスクに関しては、事前説明では
 「ゼロではないがほとんど考えなくてもいいレベル」との説明を受けていたが、
 そのとおりにならなかったことに失望しており、医師を信じて手術を受けたことを後悔していること。

2 特に、左半身不随になる可能性は事前に説明を受けておらず、
 説明を受けていれば右頸動脈の狭窄率が50%であることから、
 左半身不随の可能性があるという大きなリスクを侵してまで手術を選択しなかったこと。

3 インフォームドコンセントが十分ではなかったと言わざるを得ず、
 今後、この手術を受ける方には、しっかりと説明すること。
  特に、「ゼロではないがほとんど考えなくてもいいレベル」などという軽々しい説明はしないこと。

4 しっかりと説明することにより、この手術を受ける患者が減るかもしれないが、
 私のような不幸な患者を二度と出さないため確実に実行していただくこと。

5 確率的には極めて低い症例かもしれないが、今後は術後急性閉塞が発症することを前提に
 注意深く手術及び手術前後の治療に当たること。

6 セカンドオピニオンを受けたいので、関係する資料を提供してほしいこと。

この時まで、私は医師に対する不満など全く口にも態度にも出していなかったので、
医師は唖然としていましたが、私自身のため、今後の患者のため、
この病院の対応で疑問に感じたことは、はっきり言わしていただきました。

それでも、医師は術後急性閉塞はほとんど発症しないので、
発症することを前提にはできないというようなことをいっていましたが、
この医師は医師として最も重要なリスクマネージメントということを全く理解していないのだなぁと、
あらためて呆れてしまいました。

リスクマネージメント行う上で最も配慮しなければならないのは、リスクの大きさであって、
発生確率が低くてもリスクが大きければ、
そのリスクに最大限配慮しなければならないというのが鉄則です。
 
実際に、中村記念病院では、内頸動脈の血栓内膜剥離術においては、
合併症のリスクに最大限の配慮をしていますが、
この医師は、これまで行った300を超える手術で術後急性閉塞を発症したことがなかったため、
発症しないことが前提となり注意深さが欠如していたのかもしれません。

おそらく、右頸動脈を今後何らかの方法で開通させることは困難だとは思いますが、
一応、中村記念病院でセカンドオピニオンを受け、例え改善の見込みはなかったにしても、
今さらではありますが、このまま転院する方向で考えています。

今回の教訓から、今後、ご覧の皆さんが何らかの病気に掛かり、
その病気がそれほど難しくないものであったとしても、
技術レベルの高い医師を揃え、最新鋭の機器を整えた病院を選択することを強くお勧めします

最後に、この病院の看護体制はすばらしいものでした。
看護士の皆さんの献身的な看護には、本当に頭の下がる思いがしました。
これだけの看護体制があるにもかかわらず、肝心の医療技術が低いことはとても残念です。
スポンサーサイト
この記事のURL | その他 | CM(6) | TB(0) | ▲ top
<<リハビリ釣行、道南の漁港巡り。 | メイン | 経過報告です。>>
コメント
--
病院を選ぶって難しいですよね。
特に、救急車で搬送される場合は、最初から決めておかないと好みの場所には搬送されないし。
意識があれば、どこそこへって言えるけれども、そうじゃない場合もあるし。
最初からその病持ってるのわかってりゃ病院も決められるけれど、突然起こるのが脳と心臓の病気だし。
最初から分かっていたら、薬飲んでるから、そんな急なことも起こらないし。
でも、人間ドックってのも大切だと思います。
年取ってから、毎年行くようにしてます。
2010/05/28 23:39  | URL | TK #-[ 編集] |  ▲ top

-TKさん。-
長いレポートお読みいただきありがとうございます。
今まで大病などしたこどなかったので、いろいろな点でちょっと甘く考えていたかもしれません。
今回のことは、代償は大きかったものの、良い勉強になりました。
2010/05/28 23:44  | URL | TKDN #-[ 編集] |  ▲ top

-私の意見-
こんにちは。
今日はとてもいい天気ですね。
仲間はどこかで釣りをしています。

病気、病院と患者との距離は色々なパターンや考え方があると思っています。
単純に失敗、成功の2つのどちらかに分かれるのでしょうが、医者は一生懸命やっている事でしょう。
結論として成功してあたりまえ。失敗するのはあってはいけない無い事だと思っています。
ただ、現実は違います。皆さん承知だとは思いますが。

私の父、間もなく80歳ですが12時間に及ぶ大腿部の手術をしました。少しは良くなったのです。その程度です。我々、患者サイドから見れば完治するものだという
考えがありました。「まったく心配ないから」と主治医の説明があったのです。結論から申しますと主治医は「成功」と言いました。父は「たいして良くなっていない」というのです。

TKDNさんに対して適切な言葉が見つかりません。
以前も申し上げましたが、私も病人です。
今は家族が一番の理解者です。
つらい時は特に家族がありがたいです。
中には病気が苦でウツになる方もいるようですが、今後も前を向いていきましょう。これは自分へのいましめでもあります。(笑)
奥様のご苦労も御察しいたします。
病院を移って、よい方向に進む事を心から願っております。
取り留めなく、長くなりました。

TKDNさん、明日、日曜日、中学の息子と小樽にチカを釣りに行きます。今から楽しみです。
5年前は息子と釣りができるなんて思っていませんでした。だいぶ健康になった証拠です!!

失礼します。
2010/05/29 13:03  | URL | おっさん #-[ 編集] |  ▲ top

-頑張って下さい-
私も24才の時に仕事中転落して 首の骨を折りました 第六番頚椎圧迫骨折でした

二年間に渡り 二回の首に移植手術 トータル一年間の寝たきり寝返りできない状態での入院生活でした 結局今も両手の小指わしびれてます しかし体を鍛えこの20年間釣りを楽しむ事が出来る状態をたもってます

頑張って下さい フィールドに帰って来るのを

待ってますよ
2010/05/30 07:31  | URL | S・Water★wolf #-[ 編集] |  ▲ top

-おっさんさん。-
あくまで、手術を選択したのは私ですから、医師に責任を取れなどと云うつもりは全くありませんでした。
ただ、患者が後で後悔しない選択ができるよう、きちんとインフォームドコンセントを行ってほしいということを医師に伝えたかったということなんです。
そうすれば、失敗に終わって失望してもある程度納得できるのではないかと思うんです。
「ゼロではないが考えなくてもいいレベル」だとか、「毎週やっている簡単な手術」などという軽々しい表現で患者の選択を惑わすところが納得いかなかったということなんです。
おっさんさんは、私より厳しい状況だったんですね。
息子さんと釣りに行けるようになって、本当に良かったすね。
2010/05/30 21:27  | URL | TKDN #HHwP0Xsw[ 編集] |  ▲ top

-S・Water★wolfさん。-
このコメントを見て最初に思い浮かんだ言葉は「凄い!」です。
1年間寝たきりなんて、想像もできません。
私なんか、たった1か月の入院でうんざりしてしまったんですから。
今アグレッシブに釣りをされている姿からは、そのようなことは想像だにできませんでした。
励ましの言葉ありがとうございます。
お互い、これからも長く釣りができればいいですね。
2010/05/30 21:35  | URL | TKDN #HHwP0Xsw[ 編集] |  ▲ top


コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://ideabarusu.blog39.fc2.com/tb.php/160-e197d220
| メイン |